『なんでも屋山崎猛太』11-22020.06.25 05:45第十一話「残酷な真実」中編男スペシャル溝杉陸「おいお前、どういう体の作りか知らんけど、上から物言うのやめろ!」「下から言ってんだろコラ!ただの人間のくせに生意気な!」「なんやお前、見下すなよ」「見上げてんだろ!」ジャワ〜ン♪「そこまでにしてもらおうか」ウクレレの音と同時に戦車のハ...
『なんでも屋山崎猛太』11-12020.06.23 05:38第十一話「残酷な真実」前編 男スペシャル溝杉陸何でも屋を営んでいた頃からは、想像もつかないほど劇的に変わってしまった歌舞伎町。そこは荒廃した土地と、大喜利力を求めるフルスイング帝国。この帝国は何のために作られたのか?帝国の前王レッド軍曹の息子、損マサハルはどこにいるのか?その秘密...
『なんでも屋山崎猛太』10-32020.06.21 03:00第十話「島からの追手」後編 青色1号 仮屋想するとしばらく黙っていた真中田の口が開いた。「トイストーリーに出てくる恐竜。ウッディ!大変だ!アンディが帰ってきたーー!!」それは見事なモノマネだった。動き、声、セリフ、あるある、全てを兼ね備え、それを一瞬で伝える。そこにいる全ての人が...
『なんでも屋山崎猛太』10-22020.06.19 02:33第十話「島からの追手」中編 青色1号 仮屋想かつて松尾は、歌唱力もあり細身の高身長イケメンだった。しかし今、猛太の目の前にいる松尾は顔こそイケメンだが髪型がおかしい。耳までかかっていた髪は刈り上げられ頭頂部は真っ平、頭の四隅には鋭利なカドができている。「お前、それ!角刈りやないか...
『なんでも屋山崎猛太』10-12020.06.17 03:00第十話「島からの追手」前編 青色1号 仮屋想キラキラと眩いネオンが昼間だと錯覚させるような夜はフルスイング帝国と化してしまった歌舞伎町にはもうない。かつて、山崎猛太の探偵事務所があったであろう場所にフルスイング帝国の中央基地ははある。「だから損マサハルはどこやねん!」山崎猛太の関...
『なんでも屋山崎猛太』9-22020.06.15 08:00第九話「猛太、本懐の極み」後編山本マリア『…28年前、俺は何でも屋稼業を始めたばかりで顧客からの信頼を得るため安い報酬で寝る間も惜しんで奔走しとった。そんなある日のことやった「小笠原〜〜〜〜ジャスティンでぇ〜〜〜す!ジャスティンは〜〜今〜〜〜お馬さんになろうと〜していますっジャス...
『なんでも屋山崎猛太』9-12020.06.13 03:00第九話「猛太、本懐の極み」前編山本マリアフルスイング帝国と化した新宿歌舞伎町。突然、その玉座につくこととなった山崎猛太は震える両手を見つめながら興奮を抑えられずにいた。「これや…これやったんや…!俺が本当にやりたかったこというんは…!!」ここ5,6年、猛太は古びた雑居ビルにオフィ...
『なんでも屋山崎猛太』8-32020.06.11 03:00第八話「新たな時代」後編パーティーズ 菅野ナオト後ろを振り返ると赤いマントに仮面を付けた男がいた。男が仮面を外すと、猛太は驚きと安堵を混ぜた表情をして一言「吉田っち 生きてたのかよ、、」加速した運命の歯車は、燃えるように光った。ある夏の暑い日 セミの鳴き声がうるさく鳴り響いていた...
『なんでも屋山崎猛太』8-22020.06.09 03:00第八話「新たな時代」中編パーティーズ 菅野ナオト「うっ、うぅ?」耳をつんざくような音に、ギラギラと光る照明 まだ目が覚めきってない猛太にはトンカチで頭を殴られているようだった。「なんや、ここは?」老若男女が一列に並べられ、1人ずつ台の上に立たされ、質問に答えていく。1人の小太りの...
『なんでも屋山崎猛太』8-12020.06.07 03:00第八話「新たな時代」前編パーティーズ 菅野ナオトビルは倒れ、大地は裂け、空は泣いていた。荒れ果てた街の真ん中に1人の男が立っていた。「なにが起きたんや、、」男の名は山崎猛太。これから始まる壮絶な物語を駆ける男だ。怪しく光を放っていたネオンの街、歌舞伎町とは想像もつかない灰色の景色...
『なんでも屋山崎猛太』7-22020.06.05 03:00第七話『犬』後編土佐兄弟 有輝山戸という男はあの山崎猛太の愛犬イブであるというのだ。山戸が本を書いたのは猛太に自分がイブであることを疑われずに伝えるためだったのだ。この衝撃的な話を聞いたコザワは少しだけ山戸の話に耳を傾けていたものの我を取り戻したかのように少し考え椅子を座り直しこ...
『なんでも屋山崎猛太』7-12020.06.03 03:00第七話『犬』前編土佐兄弟 有輝「いや俺はギブ。あんたこんなのほんとに売れると思ってるの?」「古い知り合いの頼みだから一応原稿は読んでは見たものの、変な名前の登場人物、なんだかあんた1人が書いたとは思えないほど1話ごとにテイストが変わる。こんな小説誰が読むの」下北沢にある出版社週刊...